SKYTOPIA "Pu!se Remixes" -過去のWORKSを再解釈する-
2024年に発表したSKYTOPIA「Pu!se」が、VIP Mixを収録した「Pu!se Remixes」としてリリースされました。今回もアートワークとティザービジュアルを担当していますが、約2年の時を経て、以前のアートワーク・ビジュアルに再解釈を加えています。
本記事では、自分が制作していた視点から、どこに再解釈を加え、どこを残したのかをまとめたメイキングを執筆しました。自身が立ち上げたビジュアルだからこそ、課題点を洗い出しながらも柔軟な発想を持って取り組めたと思います。
減衰トラック
今回の大きなポイントは、Pu!seで使用していたオブジェクトにボーンを仕込み、減衰トラックによって金属生命体のような有機的な動きを加えたことです。
元々、無機物に宿る生命力というテーマをモチーフに組み込んでいたこともあり、アイデアから実装までは円滑に進行しました。塚本晋也の『鉄男』のようなサイバーパンクなニュアンスをレファレンスとして意識しつつ、クモヒトデやウミユリのような棘皮動物的な身体性を加えることで、Pu!seのMusic Videoからさらに踏み込んだ、複雑なビジュアルを追求しています。
フォースフィールド
オブジェクトの群体を表現するためにエミッターを用いていますが、ティザービジュアルでは音ハメ的な演出を加えるべく、フォースフィールドで全体をコントロールしました。
Pu!seのMusic Videoではエミッターによるパーティクル表現のみでやや大味な印象があったため、フォースフィールドを音の広がりに合わせて作用させ、集合から個へと移行する過程のコントラストを強めることで、オブジェクト個々の動きがより際立つようアップデートを加えています。
フォントスタイルの変更
前回のPu!seでは、MVを通じてポエティックな文字組を行うことが多く、比較的スタンダードなサンセリフ体を使用していました。一方、Remixes.verではセリフ体(HWT Aetna)に変更しています。ビジュアルのトーンは3DCGのオブジェクトで十分に踏襲できていますが、ビジュアルパワーの増強とのバランスを取るべく、ティザービジュアルにはウェイトの太いセリフ体を採用しました。
Pu!seのリリースから約2年が経過していることもあり、ビジュアルとしての変化をフォント周りであえて打ち出すことで、刷新の契機を伝えています。
過去に制作したWORKSの課題点を自らが洗い出す(再解釈する)ことで、新しいアイデアや技術の開拓につながることが多くあり、活動の基軸としても大切にしています。
ボーンを用いたリギング表現は、グラフィックデザインの領域から映像表現へと活動の幅を広げてきた自分にとって、あまり馴染みのなかった技術であり、今回はそれらを積極的に導入できたという点でも、好例になったかと思います。