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Blenderのカメラを活用してレイアウトを決める

目次

blenderで制作した3DCGとテキストを相互にブラッシュアップしながら、円滑にフライヤー制作を進めるための覚え書きです。

ドロップシャドウや輪郭線など、ビジュアルとしての機能面だけにフォーカスしたデコレーションは、全体をいなたい印象に寄せてしまうので、なるべくデザインに組み込みたくありません。情報とモチーフ、双方がよりよく共存できるために実践している方法を記載しています。


ワークフロー

基本的にはblenderのカメラの機能とAdobe Illustrator(あるいはPhotoshopやinDesign)を相互に行き来することで完結します。今回は2025年末に制作したFUNCOREのイベントビジュアルをレファレンスに解説します。

①原稿からレイアウトを作成

Adobe Illustrator、Photoshop、inDesignなど、ポスター制作時に使用するツールで文字組を行います。先述のようなデコレーション(ドロップシャドウや輪郭線)に安易に頼らないためにも、まずは原稿量から全体像を把握します。

FIXの文字組データ。3DCGが入る想定の箇所をブランクにしている。

②モチーフをモデリング

使用するモチーフをモデリングします。FUNCOREのイベントビジュアルではダイナミックな蜂をモデリングしました。本件では①②の順番で進めましたが、案件やテーマに合わせて柔軟に変動させています。
また、モーションポスターなどの制作時も同様のワークフローで制作しており、情報の増減にも無理なく対応できるので、汎用性も高い方法かと考えています。

③カメラの下絵機能で文字組を被せる

blenderのカメラにデフォルトで備わっている下絵機能を使います。①で制作した文字組の画像データを被せ、3Dモデルと文字組を相互に調整します。この時、カメラのアスペクト比をフライヤーのアスペクト比に合わせます。複数のアスペクト比や画角がある場合には、シーンを分けるなどして工夫しています。

情報とモチーフ、カメラのレンズ等、プライマリーの高いものを優先しつつ、バランスのよいレイアウトやアングルを探ります。

赤枠の箇所が下絵機能。不透明度を調整して3Dモデルが見えるようにする。
FIXのフライヤー。カメラを寄せてバランスを調整した。最終的なコンポジットはAdobeツールで行っている。
FUNCORE KV
vimeo.com

フライヤーなどの汎用的なビジュアルを3DCGを用い制作する場合、上記の①〜③の工程を得てFIXまで辿り着きます。

他案件では、ロトスコープを活用した令和7年度 文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業 企画募集ビジュアルでも同様の方法を用いて制作しました。ロトスコープという出戻りの不可能な作業も、このワークフローのおかげで滞りなく円滑に進められたと思います。

その他にも、MVのクレジットやテロップのレイアウトにも活用できる方法かと思いますので、ご参考になれば幸いです。